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箱根駅伝2024〜青学大の強さと、「王者」駒大の転落

おはようございます。

槍穂劒です。

ここ2年の駒沢大学の駅伝の強さは突出してました。

史上初の2年連続大学駅伝三冠がかかっていて、

すんなり取っちゃうかなーというのが大方の予想でした。、

しかし近年の箱根駅伝では気をつけなければいけないものがあります。それが、

青山学院大学

です。

駒大の「王者」としての弱点

王者としてのこだわりか、不安定な要素を素直に出してきました。

エース3人を一区から三区に並べたことです。

また、並べるなら1区は3年の篠原選手より、2年の佐藤選手にしておいたほうがよかったかと思いました(後述)

予備エントリーに回した篠原選手は4区とか、二区から順に、鈴木選手、篠原選手、佐藤選手、と並べる手もあったかと。

しかし、ここ1年、ずっと駒大は「先頭」「完全優勝」してきたため、混戦になる一区も先頭で、勢いもつけて後続を離して逃げ切る、という「型」に、恐らくこだわりすぎました。一区は団子になる、大して秒差は稼げない、と考えて、3エースをもっと効果的な配置ができたのではないでしょうか。

2年生の佐藤選手はトラックでは無敵なのかもしれませんが、ロードレースの今回は「競り合い」「駆け引き」で明らかに負けてました。それをして、更に相手にダメージをあたえながらトドメをさした青学大の三区の太田選手はタイム(日本人初のこの区間1時間切り)も内容(佐藤選手に予想外の速さ・早いタイミングで追いつき、後ろについたり前に出たり、サングラスはずして顔を覗き込んで露骨に仕掛けて心理戦勝利)も結果(逆転で先頭に立ち、今年始めて「駒大の前に出て総合1位」)も見事でした。佐藤選手は来年、この経験を活かしてさらに強くなります。よかったのかどうなのか(^_^;)青学大の三区には「実は曲者」「魔法使い」が、多い気がします(秋山選手、鈴木選手、太田選手)。気をつけましょう(笑)

二区でも、青学大の黒田選手の驚異的な追い上げで、駒大も「嫌な予感」がしたことでしょう。抜かれてからはどんどん差を広げられ、完敗でした。

完璧を続けていると、瓦解もあっけない

王者継続は、必ずどこかでピンチがあります。それを乗り越えて続けていけるものですが、あまりにも順調すぎたのが仇となったようです。まして、まだ大学生と若い。強かさが身につくのはきっと、この先でしょう。

近年の青学大の箱根駅伝での無類の強さ

出雲駅伝と全日本大学駅伝は懐疑的になりますが、箱根駅伝だけは職人並みに試合を組み立てて、華麗に締めくくります。それが近年の、原監督の青学大です。終わってみれば全区間中半分の5区間で区間賞、一区の9位(遅れは35秒なので大したことなし)以外も区間2位、3位を走られては、他校はつけ入る隙は全くありません。2年生の黒田選手と、八区の2年生の塩出選手など、新たな選手の発掘もできてしまい、来年もここだけは怖いチームとなりました。

当日のコンディションを整えた青学大は必ず結果を出しています。今年も強すぎました。中央大学など、直前で大量の体調不良者がでたりもしました。青学大も然りでしたが、それを跳ね返すメソッドがあったようで、ほぼ完璧なチームをつくってしまいましたバランスの良い区間配置、復路は相変わらず強い、安全策より、区間賞や区間新を狙って走るため速くて追いつけません。監督が2位でいいと言っても、選手は上しか向いていない、メンタルの強さもハンパないというところです。

箱根駅伝に関しては、原監督の采配はいつも見事すぎます。加えてチームの練習の量も質も要求レベルも高い。寮生活は厳しくも明るい。近年ずっと上位校たる所以。

まとめます

来年も強さが継続されるこの2校。ここに絡んで、競っていかないと順位をひっくり返すのは無理でしょう。往路、前半強化がより進む可能性も低くはないでしょう。切磋琢磨してまた来年、見ている方には楽しい(すみません)箱根駅伝を期待しています。

それではまた。

2024年1月5日